PDFで文字が表示されない時の原因と解決法

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物知り博士
某W大学卒の30代男です。昔からとにかく何でも調べることが大好きで、気付けばいつの間にかなんでも知っている物知り博士になっていました。このブログでは、世の中の「表示できない」現象に焦点を当てて、解決策をご紹介していきます。気になる記事がありましたら是非ご覧になっていってください。
物知り博士

PDFファイルを開いたときに、文字が表示されなかったり文字化けしたりすることはありませんか?特に重要な書類や契約書などの場合、文字が読めないと業務に支障をきたす可能性があります。本記事では「pdf 文字 表示されない フォント」に関する問題の原因と、誰でも実践できる具体的な解決方法を詳しく解説します。なお、個人利用者だけでなく、業務や法人利用においても有用な内容となっているため、IT管理者の方にも参考にしていただけます。

目次

PDFで文字が表示されない主な原因

PDFの文字が表示されない問題には、さまざまな要因があります。ここでは最も多い原因を整理して紹介します。文字が表示されないといっても、完全に空白になるケース、文字化けが起こるケース、一部の文字だけが見えないケースなどパターンは多岐に渡ります。

埋め込まれていないフォントの影響

PDF作成時にフォントが埋め込まれていない場合

  • 他の端末でそのフォントがインストールされていないと文字が表示されません
  • 特に特殊フォントや有償フォントを使用した場合に発生しやすい
  • 無料フォントでも埋め込みが無効になっている場合があるため注意が必要です

対処法

  • Adobe Acrobatなどで「ファイルのプロパティ」→「フォント」タブを開いて、使用フォントが埋め込まれているか確認
  • 埋め込まれていない場合は、作成元ソフトで再度PDFを書き出す際に「フォントを埋め込む」設定を有効に
  • Microsoft Wordであれば、「オプション」→「保存」→「ファイルにフォントを埋め込む」にチェックを入れることで埋め込み可能

使用デバイスにフォントが存在しない

フォントがローカル環境に未インストール

  • PDFを開く端末に必要なフォントがインストールされていないと、代替フォントに置き換えられるか、表示されなくなる
  • 特に旧式のOS(Windows 7など)や特定のLinuxディストリビューションでは、標準フォントが不足している場合もあります

対処法

  • 作成に使用されたフォントが何かを確認し、同じフォントをインストール
  • システム管理者の許可が必要な場合があるため、業務端末では注意
  • フォントファイル(TTF/OTF形式)を入手して、ライセンスに沿って正しくインストールする

PDFを作成したソフトの互換性問題

WordやExcelなどからの出力時に注意

  • Microsoft製品からPDFを書き出した場合、フォント埋め込みが不完全になるケースあり
  • オンライン変換ツールや旧バージョンのPDF作成機能では互換性に問題が起こりやすい
  • GoogleドキュメントからのPDF出力でも文字化けが起こるケースがあります

対処法

  • PDF/X規格やPDF/A規格で保存し直す
  • Adobe Acrobat Proを使用して再保存することで、フォントの埋め込み設定が正しく反映される
  • オンラインツールではなく、信頼性の高いPDF作成ソフトを使用することが望ましい

Adobe Acrobatでの確認と対処法

フォントの埋め込み確認

  • Adobe Acrobatを開いて、上部メニューの「ファイル」→「プロパティ」→「フォント」タブを確認
  • フォントの右に「埋め込みサブセット」や「埋め込み」と表示されているかチェック

PDFを最適化して再保存

  • 「ファイル」→「その他の形式で保存」→「最適化されたPDF」で保存し直すと、埋め込みが補完されることがある

OCR機能の活用(スキャンPDFの場合)

  • テキストが画像化されたPDFではOCR(文字認識)を実行
  • 「ツール」→「スキャン補正」→「テキスト認識」を選択

他のPDFリーダー・OSで起きる文字化け対策

Windows以外の環境で起きる問題

  • macOSやLinuxでは日本語フォントの種類が異なり、代替フォントで文字化けする場合あり
  • IPAフォントやNotoフォントの導入で解決することも

モバイル端末での問題

  • スマートフォンやタブレットで開いた際に文字が抜けることがある
  • 専用のPDFアプリ(Adobe Acrobat Readerモバイル版など)を使うことで回避

PDF作成時に気をつけるフォント設定

信頼性の高いフォントを使用する

  • Arial、Times New Roman、Helvetica、MS明朝などの標準フォントを選ぶことで互換性を高める

自動でフォントを埋め込む設定を確認

  • WordやPowerPointでは「PDFとしてエクスポート」時にオプションを開き、フォント埋め込み設定をオンに

IT管理者向けのフォント・表示ポリシー対策

社内端末に必要なフォントを一括配布

  • GPOやMDM(モバイルデバイス管理)で必要なフォントを配布
  • フォントライセンスに準拠して安全に展開

フォントの代替動作ポリシーを制御

  • レジストリやAcrobat設定ファイルで代替フォントの自動使用を無効化できる

まとめ

物知り博士

PDFで文字が表示されない原因の多くは、フォントの埋め込み不備や互換性の問題です。PDFを作成する段階から「フォントを埋め込む」設定を確認し、信頼できるツールを使うことが最も効果的です。また、Adobe Acrobatを活用すれば、原因の特定や修正も容易になります。PDFの文字表示トラブルを防ぎ、誰でも読める安全なドキュメント作成を心がけましょう。

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某W大学卒の30代男です。昔からとにかく何でも調べることが大好きで、気付けばいつの間にかなんでも知っている物知り博士になっていました。
このブログでは、世の中の「表示できない」現象に焦点を当てて、解決策をご紹介していきます。気になる記事がありましたら是非ご覧になっていってください。

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